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これさえ聞いときゃ間違いない!今日の1曲

聞くものに悩んだらこれを聞け

【56曲目】ぽあだむ (銀杏BOYZ,2014)

リリース時に聞こう聞こうと思っていたのにすっかり失念しておりまして、つい最近ふと思い出して聴いてみたところ大変に良かった、現時点での銀杏BOYZの最新アルバム「光の中に立っていてね」より、「ぽあだむ」を。正直言うと僕はこれまでの銀杏BOYZや、更にその以前のGoing Steadyはほぼ全くと言っても良いほど通っておりません。そんな僕が銀杏BOYZで唯一好きなのがこのアルバムなのですから、従来のファン達にとっては逆に受け入れがたいというのはよくわかります。だがしかし、良いものは良い。ノイズを積極的に取り入れた非常に意欲的なアルバムでありながら、本質的に彼らが持ち合わせていたソングライティング能力(時々サニーデイ・サービスとダブるような美しい奏でが聞こえたり)や峯田氏の文学的とも言えるような言語感覚(今度は僕はそこに吉村秀樹の幻影を見た)が下敷きにあるために、非常にポップにも聞こえてきます。Xinlisupremeに衝撃を受けたことのある人々はみんなめちゃくちゃハマるんじゃないかなと思うし、ひいては僕はこういう音像が当面においての邦ロックのスタンダードになるとすら思っているのですが、実際には全くその流れは来ておりませんね。アルバム通してとにかくすごい密度で、今回紹介した曲はアルバムの中でも1,2を争うぐらい聞きやすいというレベルでありますから、このアルバムの完成を待たずしてバンドが瓦解したというのも素直に首肯できるという話です。作品の完成度を追い求めて何もかもを失うだなんて、最近じゃもう聞かなくなったようなロック・ストーリーで、最後のロックンロール世代である僕らはここに何かを感じ取れずにはおれないわけじゃないですか。だからこそ、何もかもを喪失した今だからこそ、峯田氏が次に出してくるものが何なのか、僕は強く興味を持っています。

 

 

光のなかに立っていてね *通常仕様

光のなかに立っていてね *通常仕様